

で?その「生き方のカタづけ」ってのは具体的に何をするんだ?
誕生日。いつも通りに仕事を終えて帰るとボクの部屋にいたのがコイツ────生方アカリ。
生方アカリは人間ではなく「思念体」で、ボクの“生きづらさ”が原因でこの部屋から離れられないという。
そしていつの間にか、生方アカリをこの部屋から追い出す……もとい、解放するため「生き方のカタづけ」とやらについて聞くことに学ぶ流れになっていた。



その前に。アナタは”生きづらさ”とはどんなモノだと考えますか?
「生きづらさ」とは何か、一言で説明できるか?────というのがアカリの言わんとすることらしい。
そう言われてみると……「生きづらさ」という言葉を当たり前に使ってはいるが、改めて考えてみると
……さっき「人生がグチャグチャのゴチャゴチャで苦しんでいる状態」って言ってなかったか?



先ほどはそう表現しましたが、ココではもう少し具体化しましょう
生きづらさとは「不自由さ」



一言で表現するなら、”生きづらさ”とは「不自由さ」です



……生きづらさ、が……不自由さ?



厳密に言えば、アナタが自身の生き方に感じている不自由さ、ですね



自分の生き方に感じている不自由さ……?ますます意味がわからないんだが……?



これまた繰り返しのお話になりますが、例えるならアナタの人生はいま、この部屋みたいな状態です



この部屋みたいな……?





一つ質問です。アナタはこの部屋を「住みやすい」と感じますか?それとも「住みづらい」と感じますか?



……まぁ、「住みやすい」とは言えないかな



それは言い換えるなら、アナタはこの部屋に”不自由さ”を感じているというコトですね。アナタはこのグチャグチャでゴチャゴチャな空間に住んでいて鬱陶しさや煩わしさを感じている
この部屋に鬱陶しさや煩わしさ────それは確かにその通りだ。
足の踏み場にも困る床。
移動するときは物を踏まないように隙間を探して歩かなきゃいけないのは煩わしい。
そうやって気をつけていても、ときに這っているコードに足を引っ掛けたり誤って物を踏んづけて壊してしまうのはとても不愉快だ。
それに、この部屋ではよく物が無くなる。
使いたい物が、置いてあったはずの場所で見つからず慌てて探す。
積み上がった山をひっくり返し掘り起こして何とか見つけ出したあとの徒労感はなんとも虚しい。
それに何より、この光景は気分の良いものではない。
仕事から疲れて帰ってきてこの惨状を目の当たりにするとゲンナリする。
癒やしの空間であるはずなのに、ここにいると却って疲労感が増すというのは何ともチグハグだ。



“生きづらさ”も同じです。アナタの人生もこの部屋みたいに、色んなモノゴトがグチャグチャのゴチャゴチャに散らかっている



……人生が、グチャグチャのゴチャゴチャに散らかっている……
その表現は、ボクの人生を絶妙に言い得ているように感じた。
これまでボクは自分なりにちゃんと生きているつもりだった。
周りより頭は悪いし目立った特技も優れた能力もない。
それでも少なくとも誰かから後ろ指を差されるような生き方はしてこなかったつもりだ……と思う。
しかしいつしか、ボクの人生はろくでもないものになっていた。
家と会社を往復するだけの毎日。ただ生活費を稼ぐために働く日々。楽しみもなく友人もいない。
そんな現状は、まさしくこの部屋みたいに窮屈で不快で苛立ちすら覚える。
そんな現状を何とか打開したいが、何をすればいいかまるでわからない。
それはまるでこの散らかった部屋をキレイにしたいけど、グチャグチャのゴチャゴチャ過ぎてどこから片付ければいいか見当もつかないのと同じように。
そういう意味で「人生がグチャグチャのゴチャゴチャに散らかっている」とは随分と的を射ているように思えた。



はい。そしてそんなグチャグチャでゴチャゴチャな人生に不自由さを感じている、不満や不快を抱いている────それが『生きづらさ』です



……なるほど。『生きづらさ』ってのは、いうなれば”人生”って部屋での生活に窮屈さや不快感を抱いている状態、みたいな感じか。何となくイメージは掴めた



では質問です。部屋がグチャグチャのゴチャゴチャに散らかっていて不自由さを感じているなら、部屋を住みやすくするには何が必要でしょう?



そりゃ……部屋を片付けること、だよな?



その通りです。そして『生きづらさ』も同じです。克服するにはグチャグチャでゴチャゴチャなアナタの生き方をカタづける必要があります



……オレの、生き方を片付ける……?どゆこと?



言い換えるなら「アナタの人生の”不自由さ”の原因を解決する」というコトです
“生きづらさ”の具体例



……「不自由さの原因を解決」?さっきから言わんとすることがよく理解できないんだが……?



それを説明するために、そもそも「アナタがどんな『生きづらさ』を抱えているのか?」を明らかにしましょう
アカリの説明によると────『生きづらさ』にはいくつか種類があるらしい。
具体的には、以下の要因に分かれるとのこと。
対人不安・他者意識
- 他人に嫌われたり悪い評価を受けるのが怖くて思ったように発言・行動ができない
- 他人の感情に強く影響される、他人の機嫌に振り回されて疲れてしまう
- 嫌な相手や苦手な人間と関係を断ちたいのにできない
感情・情緒の不安定さ
- 理由がわからない不安感や落ち込み、怒りが突然やってくる
- 過去の嫌な記憶や罪悪感を思い出して気分が落ち込むことがよくある
- 気分が安定せず、日常生活に支障が出ることがある
自己否定・自己価値感の低さ
- 「自分はダメだ、価値がない」と強く感じてしまう
- 物事が起きるとすぐ「自分のせいだ」と考えてしまう
- 自分の気持ちや考えがよくわからなくなる
将来への不安・停滞感
- 将来に不安や焦りを感じる、このままでいいと思えない
- 「どうせ何をしてもうまくいかない」と思えてやる気が起こらない
- 努力して積み上げても、ある日突然すべて壊れてしまうような気がする
行動のしづらさ(依存・逃避・衝動)
- 何か問題が発生したり、周囲から悪い評価を受けるのが怖くて行動できない
- 同じミスを繰り返してしまうのを直したいが改善方法がわからない
- 落ち着いて行動を続けることが苦手、集中できない



……なるほど。どれもこれも『生きづらさ』っぽい悩みだな



では、これらの具体例から「強く当てはまる」と感じる項目を3つ選んでみて下さい



……3つ、ねぇ。正直いうと、どの項目も多かれ少なかれ当てはまるんだよね。3つに絞るのは難しいかな



では『優先的に解決したい順』で考えてみて下さい。これらの具体例を「この問題が解決したら多少は生きるのが楽になる」と思える順で並べて、上から3つ選ぶとしたら?



うーん、敢えて選ぶなら……この3つかな
- 将来に不安や焦りを感じる、このままでいいと思えない
- 自分の気持ちや考えがよくわからなくなる
- 「自分はダメだ、価値がない」と強く感じてしまう



コレでアナタの現時点で抱えている、主たる『生きづらさ』が判明しましたね



……オレの『生きづらさ』を知って、どうするんだ?



本当ならば「アナタはなぜ悩んでいるのか?」「アナタの人生にどんな影響を及ぼしているのか?」「アナタはどうなりたいのか?」を掘り下げたいのですが────深い話になりそうなので、別の機会に回しましょう



とにかく。アナタの『生きづらさ』の要因はそれらの悩みや問題であり、生きづらさを克服するにはそれらの悩みや問題を解決する必要があるのです
克服するにはカタづけが必要



さて。ココまでの内容をまとめると、こんな感じですね
1章のまとめ
- 『生きづらさ』とは「自分の生き方に”不自由さ”を抱えている」状態
- 不自由さの原因は、普段から抱えている深い悩みや問題
- 生きづらさを克服するには、その悩みや問題を解決する必要がある



……んー。まぁ何となく「生きづらさを感じるのは人生がこの部屋みたいになってるから」ってのはイメージできた
この部屋は床のそこかしこに物が散らばっているし山積みにもなっている。
だから住んでいて不便や不快を感じる。それらの感情を総じて「住みづらい」と表現する。
同じように、 ボクの人生には色んな悩みや問題が発生している。
生きている中でそれらに悩まされ苦しめられる内に「生きるのがツラい」と感じるようになる。
それが『生きづらさ』────そこまでは理解できた。



はい。ですから生きづらさを克服するには、この部屋のようにアナタの生き方にも【カタづけ】が必要になります



……そこはわからない。「部屋を片付ける」はわかるけど「生き方を片付ける」はこれっぽっちも理解できない。てか「生き方を片付ける」って何をすればいいのさ?



色々ありますが、まずは『部屋のカタづけ』ですね



……部屋の、片付け……?



はい。生き方をカタづけるには、その前に『部屋のカタづけ』が必要になります



……いやいや。生きづらさを克服するのとオレの部屋を片付けるのに何の関係があるのさ?



当然、疑問ですよね。ではまずこの部屋とアナタの人生の関係から説明していきましょうか

